日々の歩み

2006年10月12日
ネット検索の楽しみ

 弁護士になりたての頃からeメールは使っていましたが、インターネットを使いはじめたのは何年か経ってから、でした。
 もはや、インターネットなしの生活も、仕事も考えられない今日この頃です。
 仕事の面では、調査に検索は必需品だし、なんといっても判例データベース! 以前はCD-ROMのデータベースを使っていましたが、ウェブサイトでのデータベースと契約してからは、もうこれなしでは仕事になりません。やはりウェブサイト上のデータベースは更新も早いし(CD-ROM版は年に2回くらい新しいCD-ROMを追加購入するだけ)、法文も豊富。
 法律事務所といえば、分厚い背表紙の法令集と判例集、そして毎月2~3回刊行される判例雑誌の常備が必須、というイメージでしたが、これらがすべてウェブサイト上に置かれているのですから、なんともありがたいこと!
 当事務所の本棚は、非常にすっきりしておりますが、これもインターネットのおかげです。
 もうひとつ、結構楽しんでいるのは「あの人は今」検索。
 「あの人、どうしているんだろうなあ。」と思いついた名前を検索すると、意外なところで大活躍していたりする近況がわかって、ぐっと懐かしい気持ちになります。
 逆に、この検索で私のことを探し当ててメールを下さる方などもいたりします(笑)。
 最近見つけた「あの人」だけでも、大学教授になっていたり、会社で社長やら役員になっていたり(六本木ヒルズの某会社の社長になっていた人も…)、ある有名人の先生として紹介されていたり、ミュージシャンとして活躍していたり、といろいろ。
 私の父はすでに亡くなっているのですが、ついでにその名前でも検索したところ、父に関する思い出について日記に書いてくれている方などがいるのを発見したりして、とてもうれしい気持ちになったりもしました。
 最近は「mixi」などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が大ブレーク中ですが、思うに、これは、昔の「パソコン通信」の時代に少し戻ったのではないか、そういうものをみんなが求めているのではないか、という感じがします。
 昔のパソコン通信は、各自が「ID」を持っていて、ネットワークを管理する会社はすべてその人についての情報を把握しているので、基本的に匿名ではない、という前提でした。
 参加者は、自分の興味のある部屋に参加して(管理者の許可が必要なところもあった)、不適当な発言を削除するのひとつでも「表現の自由」などという議論が戦わされていて、非常に神経を遣ってました。
 今では匿名が原則のウェブサイトも多く、そのようなところでは削除も管理者に大きな権限が与えられている、という、非常に雑駁な感じになっています。
 mixiは、そういうネットワーク社会に疲れた人、もう少し通信手段を使って、「人と人」のつながりに回帰したい、という願いの表れに思えます。
 こうして、「人と人」のつながりを求めて、私も「あの人は今」検索をしている、のかもしれませんが。