日々の歩み

2006年2月5日
スタンド・アップ!

 シャーリーズ・セロン主演の映画、「スタンドアップ」を見てきました。
 セクハラの映画・・・という前知識だけで行ったのですが、その職場は1975年になってようやく女性にも労働者としての門戸が開かれた「炭鉱」。
 主にセクハラの首謀者となる男性の動機は、その人物の品性のなさであったり、しがらみがあったりと、きわめてパーソナルなもの。
 
 そこで働く人間が、そんな男性ばかりではないはずなのですが、「女が入ってくることで仕事を奪われる」という気持ちがあることから、そのようなセクハラが許される土壌ができあがっている、という感じ。
 同じ職場に入り込んできて、セクハラに立ち向かう娘をうとましく思う父親、テレビでセクハラを告発する女性のテレビ中継を、汚いものを見るように消す母親。
 また、母親がセクハラを告発したことが原因で、同じ炭鉱労働者の子供達にいじめられる息子。当然、母親に対して、激しく反発することに・・・。
 家族のみんなが全く違う地平に立っていて、見ていてハラハラしてしまう親子関係。
 なんというか、セクハラそのものよりも、セクハラの一件を通じての親子のきずな、そちらの方が、印象に残りました。
 さて、法廷物につきものの弁護士ですが、証人尋問では、相手の感情をあおるような尋問をします。
 こういう場面は、アメリカの法廷物のドラマや映画に多いですね。
 今、ひそかに個人的にヒット中のNHKドラマ「氷壁」も、裁判の局面を迎え、主人公(玉木宏)を責め立てるように、いやらしく尋問する弁護士が登場。
 思わず「異議だよ!」とTVに向かって叫んでしまう・・・。
 「スタンドアップ」でも、主人公のシャーリーズ・セロンは、相手方の女性弁護士の尋問で、窮地に立たされます。
 そういえば、以前に友人が、マスコミで有名人女性同士の論争がもてはやされたときに、「男が、女同士のケンカをあおって面白がっているのが不愉快!」とばっさり切っているのを聞いて「なるほど、そういう見方もあるのか・・・」と思いました。
 この映画の女性弁護は、あからさまに、そういう意図をもって主人公の敵役にされていた感じ。ふとその友達の言葉を思い出してしまいました。

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