日々の歩み

2009年1月2日
好相性!労働問題と法テラス

 事務所の移転を終え、無事、2009年を迎えました。今年は、弁護士となって13年目、事務所を開設して4年目を迎えます。
 今年はいったいどのような年になるのか…。
 昨年の後半は、景気が一気に冷え込み、それに伴う派遣労働者の問題など、生活の基盤となる仕事に関連して非常に暗く不安を感じさせるニュースばかりでした。
 女性弁護士であるせいか、離婚・相続等のご相談は比較的多いのですが、それと同じくらい多いのが、労働関係の事件(残業代不払、不当解雇、名ばかり管理職等々)でした。
 新しく労働審判制度が導入されてから、労働審判もかなり活用させていただきました。
 しかし、労働事件の場合、弁護士に依頼する費用に事欠く方が多いのも事実です。
 実際に解雇されてしまって収入がなかったり、不定期な収入しか得られない状態になってしまった場合、非常に活用させていただいたのが、日本弁護士連合会が運営する「法テラス」の法律扶助制度です。
 これは、弁護士に、裁判を起こすために依頼をしたいが、蓄えや収入がなく着手金の支払ができない場合、審査を受けることによって、法テラスに立替を依頼することができる制度です。
 審査の基準としては、収入が法テラスの認める金額よりも低いこと(他の条件などもいろいろ加味されます)、そして、事件自体に、勝訴の見込みがあること、が大きなものとなります。
 私も、法テラスの運営状況についてはあまり知らなかったのですが、予算に比して、まだまだ十分な周知や活用がなされていない、ということ。
 今までも、種々の事件で法テラスを使わせていただきましたが、最も法テラスが有効に活用できた、と感じられたのは労働事件だったように思います。
 特に、これから解雇、雇い止め等、種々の局面で、生活を守るために弁護士に相談をされたりする場合、法テラスの活用についても併せてご相談されてみてはどうか、と、年末年始のニュースを見ながら感じた次第です。
 今年一年、皆様にとって、良い年となりますように。