日々の歩み

2005年12月25日
オレオレ詐欺イロイロ

 オレオレ詐欺(今は「振り込め詐欺」と一般名称化されましたね)は、ここ数年、ものすごい勢いで被害が増大していました。

 お宅の家族が「事故を起こした」「痴漢をしてつかまった」など、と、その口上はいくつかのパターンがあるようですが、数名のグループで役割分担をして、「詐欺」というよりは、半分「恐喝」のような形で、他に連絡をとらせずに振込までさせる、という手口は、共通していました。

 この犯罪を行う主体も、プロの集団から、学生達が集まってやる場合まで(まさにアルバイト感覚・・・)、非常に幅が広い。

 自分の周りで、こんなに被害者(あるいは、被害に遭いそうになった)人がいるのですから、実際にオレオレ詐欺をやったことがある人も、意外と身近にいたりするのかもしれません・・・。

 私の周りで実際に起きたオレオレ詐欺のパターン(いずれも失敗例)は、こんな感じ。


 本人(A子ちゃん)が風邪で仕事を休んでいるときに、電話が自宅にかかってきて、電話に出た母親に「娘さん(=A子)が事故を起こした。」(A子役の女の子が泣きながら)「おかあさぁん・・・・」

 お母さんが、おかしさをこらえて「A子はうちにおりますが。」と言ったとたん、電話はガチャンときれたそう。風邪ひいていて、本当に良かったね。


 知り合いの弁護士宅に、「お宅の子供さんが・・・」という電話。「弁護士ですが。」と名乗る男が代わって電話に出てきたところ、「私も弁護士なんですが・・・」と言ったとたん、やはり、ガチャンと電話が切れました。

 怪しいと思ったら、「うちの主人も弁護士なんですが。」とか「警察に勤務しているのですが。」と言って様子を見るのも、一つの方法かも?


 女性の友人宅に「ご主人が痴漢でつかまりました・・・」一瞬「ヒヤッ!」としたものの、「痴漢は・・・するはずないよなあ。」と思い直し、適当に応対していると、やはりガチャンと切れた。

 ご主人を信じられる、というのは、素晴らしいことです(?)

 
 このように未遂に終わればよいのですが、実際に振り込んでしまって、それをおろされてしまえば、取り戻すことはほとんど不可能になります。

 最近でこそ、銀行が気を利かせて、口座を凍結してくれる、なんてこともあるのです。
 しかし、そういう口座は、ほとんどの場合、インターネットで1万円くらい売られた使っていない口座。その見ず知らずの人に対して訴えを提起し、判決をもらって、その銀行口座を差し押さえて回収しなければならないのです。

 ATMを使った取引は便利な反面、一瞬にしてお金が移動するため、自己責任の部分が非常に広がっているのです。

 セキュリティの意味で、「人体認証システム」も、積極的に推し進められているようですが、私は、感覚的に、このシステムが恐ろしい感じがしています。

 マレーシアだったか、高級自動車の鍵の認証が指紋だったところ、手首だけを切り取られた事件があった、というのです・・・(恐ろしい・・・)。

 不便でも安全な世の中には、もう戻りようもないのでしょうか?